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2014年12月26日

強弱を忘れる

音楽の話がほとんどナーイッ!!!
しょうもないことしか書いてナーイ!

そんな訳で、久々の音楽ネタ。


レッスンを受けた後のピアノの楽譜って、よく f(強く) とか p(弱く)の記号に赤エンピツでグワー!!っと丸が着けられてたり、 <(クレッシェンド・だんだん大きく) が楽譜をおおい隠す勢いでデカく書きなおされたりしてる事が多いですよね。

で、メロディーラインにも線が引かれていたりしたらもう、のたうち回る曲線や、丸と△でもとの楽譜が見えないくらいの時も。



自分は個人的にはあまり楽譜に書きたくないタイプで、自分の楽譜には自分で考えた指番号のメモ以外はほとんど何も書き込みをしないタイプでした。
学生の頃から先生に何か書かれるのもなんとなく嫌だった記憶があります。


楽譜が今の形になるまでは、千年もの時をかけて大勢の人が改良を重ねてきたんですね。
太古の楽譜はとても情報量の少ない楽譜でした。
現代の五線譜は多くの情報が見やすく読み取れる書式として工夫を重ねてきた結果なんです☆


急激な技術の進化でわたしたちは楽譜に"色"を使うという選択肢を手に入れたけれど。
元の楽譜が見えにくくなるほどの書き込みに、本来の楽譜以上の情報量があるのかは考えてみて欲しい気がします。








数カ月前からウチに来始めた生徒さんと初めてのレッスンで今弾いている曲の楽譜をみせてもらった時にこんな会話がありました。



私「めっちゃ、f とか p とかに二重丸つけられてるね。」

母「何回言われても、すぐ忘れるんです。」

私「そなの?f とか pとかすぐ忘れるんだ?」

子「うん。」

私「ちなみに、その f の所は、f で弾きたいな!っていう感じはするの?」

子「弾こうとは思ってる。」

私「 f って書いてあるからそう弾く、とかじゃなくて、 f にしたいな~~っていう気持ちはある?」

「ないっ。」




つまり、 f になっていくリズムのエネルギーや、和音の変化を感じてないから f にする意味がない、…意味が無いから忘れる!

省エネだな~て。人間、価値を感じないことは覚えてられないんですから。



 f (フォルテ)=強く   という概念しか無ければ、そんな意味のないものは自分でも忘れますね。


作曲家が「 f 」と指示するのには音楽の流れの中で色んな意味があると思います。


「 f 」=イライラする~、 あ~チョ~イライラする~
「 f 」=デブキャラが現れた
「 f 」=重たいよ~
「 f 」=興奮してきたー!!
「 f 」=私、今天国の扉の前です…
「 f 」=ひろーい!
「 f 」=息がッ、息ができないッ




たとえばベートーベンぽい強弱

【クレッシェンド】天国にっのぼって行く!わ、た、し  【 f 】天国の扉がひらーく! 【 p 】とみせかけて 【 ff 】今度こそひらーく! 【 p 】とみせかけて 【 pp 】アレレここはどこかしら~ 【 mp 】か~ら~の 【 pp 】 ん? 【 pp 】 ん?  …なんだ 【 ff 】目が覚めたらいつもの一人ぼっち~!


ドビュッシーぽいの

【 f 】 ひろい~ ひろい~ 【 mp 】 湖の湖面~ 【 f 】月がでてる 【 p 】キラリン! 【 f 】水面にも写ってる 【 p 】キラリン!






そんなわけで、自分自身の中に『そうする意味がある』と思える説得力が無ければ2重丸つけても、3重丸つけても、やっぱり忘れるわけですから。
『そうしたい!』と思える感性を持たせてあげることが、先生の仕事なんじゃないかと思うんですね。


そうは言っても…、「先週もやったとこ、治ってな~い!」と色ペンの蓋をとるしかない時もある。そんな毎日です(笑)


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